読書狂時代

ブックレビュアー・はるうがお送りする書評、読書コラム、本に関するアレコレ。

活字で読むバイオハザード!【死人街道】(ジョー・R・ランズデール)

 

メーサー牧師がぶっ放す銃は悪は退治する。

彼の行動は神のご加護か?

それとも、主からの罰か?

血湧き肉踊る西部劇ホラー!

 

 

最近、バイオハザードの新しいゲームが発売されましたね。

YouTubeでゲーム実況を見るのが大好きな私ですが、やっぱりリアルなグロ描写のあるホラーゲームはダメでした(ホラーゲーム自体は大丈夫なんですけど)。

 

だけれど、そんなグロ耐性が映像でない私が活字ならどんなグロでも大丈夫なので、活字で読むバイオハザードを読んでみた!

 

正確に言えば、メーサー牧師が退治するのはゾンビだけではない。

狼王や、得体の知れない魔界から呼び出された怪物、妖精コボルト

なんのためらいもなく、拳銃を打つ、打つ、ぶっ放す!

ガンファイトのシーンは手に汗握り、激熱である。

日本で持つことが許されていない拳銃を、あんなに豪快にぶっ放すなんて!

なんて爽快な小説だろう!

ゲームのバイオハザードや、映画のバイオハザードがお好きな方。

活字で同じ体験をしてみないか!?

 

己の信仰に疑問を持ちながらも、ひたすら街から街へと旅を続けるメーサー牧師。

彼が神を心から信じていない様子も見受けられるのに、なぜ、神からの試練をそこまでして受け続けるのか?

そう、彼はとある罪を犯してしまったのだ。

その罪はもちろん本文で明かされるのだが(そして、彼は罪を悔いているけれど、悪いとはあまり思ってないように見受けられる)、彼を苛む罪の深さに対して課される試練の重いことよ。

 

しかし、彼は進む。進んでいく。

たくさんの屍を乗り越えて、知り合った人たちの屍を乗り越えて。

 

ホラーが大丈夫なら万人のおすすめできるし、連作短編集(すべてメーサー牧師が主人公)だけれど、長編のように一気読み必須!

ただし、なかなかにグロテスクな表現が多いのでご注意を。

あと、女性(私もだけど)はすこーしお下品な表現もあるので、ご了承ください。

でもそんなことは、メーサー牧師の銃がぶっ飛ばしてくれますけど!?

 

 

はるう